歯科のお仕事完全マニュアル 第1章 歯科医療について STEP4 保険治療と自費治療

歯科治療は、保険治療自費治療に分けることができます。

STEP4では、それぞれの治療について詳しく説明していきます♪

第1章 歯科医療について

STEP1 歯科医院とそこで働く人たち
STEP2 歯科医院の1日とアシスタント
STEP3 予防・治療の対象
STEP4 保険治療と自費治療

1.保険治療

保険治療とは

保険治療とは、患者さんが加入している健康組合などが、治療費の一部を負担してくれる治療のことで、幅広い種類の治療がカバーされています。

子どもや高齢者は、年齢や世帯収入によって負担割合が変わりますが、成人の場合はほとんどが3割負担です。

保険治療では、治療ごとに診療報酬(しんりょうほうしゅう)、または保険診療(ほけんしんりょう)点数とよばれる「点数」が決められており、1点=10円として治療費用が計算されます。

たとえば、診療報酬が1,000点の治療を行った場合、その治療費用は10,000円になります。3割負担の保険証を持っている患者さんの場合は、患者さんが3,000円を支払い、健康組合などが7,000円を支払うということになります。

保険治療の例

① 前歯の補綴物(かぶせ物)

金属に白いプラスチックを貼りつけて作られており、大まかに色を指定することができます。ただし、プラスチック部分は変色しやすいため、時間が経過すると、元々の色から変化していきます。

保険治療が適用される前歯の補綴物
保険治療が適用される前歯の補綴物

② 義歯(入れ歯)

保険治療の義歯は、クラスプ(金属の金具)をかける補綴物を使用することが指定されているため、笑ったときなどに金属の金具が見えることがあります。

保険治療が適用される義歯
保険治療が適用される義歯

2.自費治療

自費治療とは

自費治療とは、保険の対象にならない治療で、患者さんが治療費の全額を支払います。自由診療、保険外診療(ほけんがいしんりょう)などとよばれます。

治療費用は歯科医院ごとに決めることができ、一般的に保険治療よりも費用が高くなります。

自費治療は、使用する材料や歯科医師の専門性の違いなどによって、提供される治療の種類が異なります。

自費治療の例

① オールセラミックス

セラミックスのみで作られている補綴物です。金属アレルギーの心配もありません。保険治療で作られる補綴物よりもプラークが付着しにくく、色を細かく指定して作ることができます。また、時間の経過による変色もありません。

オールセラミックスで作られた前歯の補綴物
オールセラミックスの補綴物

② 義歯(入れ歯)

自費治療の義歯は、クラスプが少ないため入れ歯とは分かりにくい見た目です。

クラスプが少ない義歯
クラスプが少ない義歯

このほかにも、破損しにくい金属製の義歯もあります。金属製の義歯の場合は、保険治療で作られる義歯よりも厚みが薄く、違和感が少ないといった利点があります。

③ インプラント治療

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に、チタンでできたネジを埋めこみ、その上に人工的な歯を作りあげていく治療です。

インプラント治療の流れ
インプラント治療の流れ

 

残すことができなくなった前歯を抜歯してインプラント治療を行った症例
残すことができなくなった前歯を抜歯してインプラント治療を行った症例

④ 矯正治療

矯正治療とは、歯列や顎の形を整え、健康な咬み合わせや、美しい口元を作りあげていく治療です。一部、保険治療で行う場合があります。

歯を整える装置の例
歯を整える装置の例

 

術前(左)と 術後(右)
術前(左)と 術後(右)

治療のコンサルティングを担当すると、患者さんに「保険治療」と「自費治療」の違いについて、質問に答えなければならない機会があります。

それぞれの治療内容や特徴を理解して、自信をもって答えられるようにしましょう♪

第1章 歯科医療について

STEP1 歯科医院とそこで働く人たち
STEP2 歯科医院の1日とアシスタント
STEP3 予防・治療の対象
STEP4 保険治療と自費治療